13日の衆院本会議で、企業に精神障害者の雇用を義務付けることを柱とした改正障害者雇用促進法が可決、成立しました。
受け入れ準備が必要な企業に配慮し、義務化は5年後の2018年4月からとなりました。就労を希望する精神障害者の増加を受けて、社会進出を促すのが狙いです。今回の改正は、身体障害者に加えて知的障害者の雇用を義務付けた1998年以来の大幅な制度改正となります。
法定雇用率(企業や国・地方自治体などの公共機関は、一定割合以上の障害者を雇用するよう義務付けられている。)にも、現在の身体障害者と知的障害者だけでなく、精神障害者も算定対象に含めるようになります。
また、改正では、事業主に対し障害者への差別を禁止したほか、障害の特性に応じた職場環境を整備する「配慮」も義務化されました。
厚労省が想定している差別の具体例は、車いすの使用などを理由とした採用の拒否や、健常者より低い不当な賃金設定など。研修を受けさせない、食堂の利用を認めないなども差別に該当するとみられて、違反すると指導や勧告の対象となるとのこと。
厚労省は、この条項が施行される16年4月までに具体例を列挙したガイドラインを策定する方針だそうです。
厚生労働省HP 障害者雇用対策
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/index.html