【コラム】~ダンダリン 労働基準監督官~から学ぶ労働トラブル
~その①~労働基準監督官と逮捕権について
◆今週から、”ダンダリン 労働基準監督官”が始まりましたね。
色々とツッコミどころが多いドラマではありますが、
守らないといけない法律の部分と、
そんな事も言ってられない
中小企業とそこで働く社員さんの立場も
きちんと描かれていて、中々興味深いドラマでした。
◆今回は、『労働基準監督には逮捕権がある』といったテーマですが、
ドラマの中では、労働基準監督署からの臨検に
協力しない社長に対して、主人公が逮捕権を行使するといった話でした。
では、実際のところはどうなんでしょうか?
◆実は、愛媛にも最近、
労働基準法違反で逮捕(書類送検)された事例があります。
その場合は、サービス残業に関する行政指導を
再三にわたって無視し続け、
しかも、嘘の改善報告を提出していたことが発覚したからでした。
◆通常、労働基準監督官が会社に行政指導を行う場合、
大きく2つのパターンに分かれます。
1つ目は、『是正勧告』で、
2つ目は、『改善指導』です。
◆この中で、会社が特に気をつけておきたいのが、
1つ目の『是正勧告』です。
(だからといって、改善指導を無視してもいいわけではありませんが)
この是正勧告、改善までに期日を設けられ、
しかも報告する際の添付資料も、改善指導と比べて凄く多いです。
◆是正勧告の期日を無視し続けると、
労働基準監督署から督促の書類が届きます。
この督促の書類をさらに無視をすると、
今度は監督署から督促の電話がかかってきます。
これも、のらりくらりとかわし続けると、
監督署から、
『○○日までに改善報告資料を送らないと、○○付けをもって書類送検いたします』
といったニュアンスの書類が会社に届きます。
これを無視して初めて、会社の経営者が逮捕されるといった事態になるのです。
◆ドラマは、一回の会議で即決していましたが、
通常、是正勧告から逮捕にいたるまでの期間は、
半年~1年以上かかります。
◆もし、自分の会社が労働基準監督署から是正勧告をもらった際は、
なるべく間をおかずに、すばやく対処することが一番です。
◆労働基準監督署、年金事務所の調査対応などで
気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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