現在3年となっている企業の派遣労働者の受け入れ期間の上限廃止を柱とする労働者派遣法改正案が国会に提出されました。
企業の派遣労働者受け入れ期間は、現在、秘書や通訳などの専門業務を除き最長で3年。改正案は受け入れ期間の上限や専門業務の区分を廃止し、3年ごとに働く人を入れ替えることなどを条件に、企業は派遣を使い続けることができるようになります。施行は2015年4月予定。
【労働者派遣法の改正(案)概要 】
1.特定労働者派遣事業の在り方について
・労働者派遣事業の健全な育成を図るため、特定労働者派遣事業(届出制)と一般労働者派遣事業(許可性)の区別を廃止し、全ての労働者派遣事業を許可制とする。
2.労働者派遣の期間制限の在り方等について
・現行制度は、専門業務等からなるいわゆる26業務には期間制限がかからず、この他の業務には原則1年・例外3年の期間制限がかかるが、分かりにくい等の課題があることから廃止することとし、全ての業務に共通する派遣労働者個人単位の期間制限(3年)と派遣先の事業所単位の期間制限(3年、一定の場合に延長可)を設ける。
・派遣元事業主は、新たな期間制限の上限に達する派遣労働者に対し、派遣労働者が引き続き就業することを希望する場合は、新たな就業機会(派遣先)の提供等、雇用の安定を図るための措置を講ずることを義務付ける。
3.派遣労働者の均衡待遇の確保・キャリアアップの推進の在り方について
・派遣元事業主と派遣先の双方において、派遣労働者の均衡待遇確保のための取組を強化する。
・派遣元事業主に計画的な教育訓練等の実施を義務付けること等により、派遣労働者のキャリアアップを推進する。
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