先日公表されました「今後の労働時間法制等の在り方について(報告書骨子案)」から、今後の長時間労働抑制等の方向性について、取り上げます。
1)中小企業における月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率の適用猶予の見直し
・中小企業労働者の長時間労働を抑制し、その健康確保等を図る観点から、月60時間を超える時間外労働の割増賃金率を5割以上とすることが適当。
2)労働時間の特例措置対象事業場
・一部業種で常時10人未満の労働者を使用する事業場では、週44時間の取り扱いが認められているが、縮小を図る方向で検討する。
3)フレックスタイム制の見直し
・精算期間の上限の延長
一層柔軟でメリハリをつけた働き方が可能となるよう、精算期間の上限を、現行の1ヶ月から3ヶ月に延長する。
・完全週休2日制の下での法定労働時間の計算方法
曜日のめぐり次第で、1日8時間相当の労働でも法定労働時間の総枠を超え得るという課題を解消するため、完全週休2日制の事業場において、労使協定により、所定労働日数に8時間を乗じた時間数を法定労働時間の総枠にできるようにする。
今後は、中小企業に設けられた例外措置は徐々に廃止される方向です。また、労働時間の管理、適切な健康管理のための仕組み作りなど、人事労務担当者には、悩ましい改正となりそうです。
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